同業店がどのくらい影響するか?-1

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同業店がどのくらい影響するか?-1

立地について,飲食店経営

2018/05/30 同業店がどのくらい影響するか?-1

前回、自社と同業の会社、同業のブランドの店が売上に一番競合すると話しました。

 

しかし、その場合でも同じ会社同士、ブランド同士で互いの強みを活かしながら売上で共存できるということもお話ししました。

さて、今回は、自社ではなく、他社であり、自店と異なるブランド(屋号)が相手の場合です。

 

自店の売上が、突然下がってしまった。今までと営業状態(従業員の応対や商品、サービスの質など)が落ちたようには感じない。それなのに、下がってしまった。客数が確実に違う。

こういう場合、まず立地上疑ってかかるべきは、同業店のオープンなどの影響です。

同業店の影響を受けやすいのは次のようなケースの時です。

 

ケース1 同業店の方が、TG(トラフィックジェネレータ:交通発生源)に近いケース。

TGとは、鉄道駅、大型小売店、大型交差点など多くの人の行き交う場所であり、このTGに近いほうが立地上優勢:売上が高いことになります。

 

ケース2 同業店の方が、TGからの視界性評価が高いケース。

視界性評価とは、店やその看板がTGやその周辺を行き交う人々から自然と知覚されるかどうかを指します。

この評価が満点ということは、①ほとんどの人が自然と知覚できることです。野中の一軒家のような状態です。

これに対して、視界性評価に難があるというのは、②店を探そうとしないと見つけられない、あるいは、③その店の存在を既に知っている人でないと見えない状態を言います。

もし、自店舗が②や③の評価で、同業店が①であれば、当然、自店舗の売上は大きな影響を受けます。

 

ケース3 同業店が自店舗と同じ動線上にあるケース。

ここで言う動線とは、複数のTGを結ぶ道路上で人々が行動する軌跡、行動線を指します。一方が、鉄道駅でもう一方が商業施設、あるいは複数の大型商業施設それらを結ぶ動線が一般的です(図1)。

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(ただし、以上のケースは、通行人対象立地ですが、ロードサイド車対象立地ではこれほど単純ではありません)。

ケース1や2は分かりやすいのですが、ケース3は分かりにくいものです。

店同士がけっこう離れていたり、見えないようなことが多いからです。ですから、自店舗の近くにあるTGを見つけ、そこから、動線上を歩いてみるなどのチェックをしてみる必要があります。

 

では、どんな場合なら、売上が同業店の影響を受けにくいでしょうか?

簡単に言うと、以上の3ケースに当てはまらない場合です。

 

例えば、ケース1なら、その反対は、互いに異なったTGがあるという場合です。具体的には、自店の最寄駅ではなく、その隣りの駅に同業店が出店しているような場合、同業店からの売上への影響は受けにくいのです。

また、同様に、互いにTGからの視界性評価が高い。あるいは難がある。

さらに、互いに異なった動線上にあるといった状況の時にも同業店からの売上への影響は受けにくいのです。

 

つまり、同業店から影響を受けているかどうかは、TGとその位置関係で判定しなければいけません。

 

(後半に続く)

 

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