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同業店がどのくらい影響するか?-2
市場拡大と競争力
話しは変わりますが、同業店が自店舗の隣に出店したというような場合はどうでしょう。
この場合、疑いなく、同業店の影響を受けます。
しかし、だからといって、売上が必ず下がってしまうと思うのは早計です。
仮に同業店がほぼ同じような料理、サービスを、同じような仕組み(ファストフード式、レストラン式、立ち飲み式など)で提供しているとしても、自店を利用しているお客様の半分が同業店に持って行かれるとは限りません。
むしろ、同じような店が増えることによって、2店の周囲に人々がより多く集まってくれるようになります。あるいは、その周囲に来る頻度が高まることが知られています。これを、「市場拡大」と言います。1店の時より2店のほうが人々をより強く惹きつけるということです。
どのくらいかというと、今のところ「1・4」倍になるとされています。
だからと言って、喜んでばかりはいられません。
店の周囲に集まった人は、自店と同業店を見比べて、どちらかを選ぶに違いないからです。
もし、2店の「競争力」は同じならば、すなわち、1:1ならば、お客様は半々になるでしょう。
しかし、自店が0・8で、同業店が1・2ということもあり得ます。
この場合、売上はどう変化するでしょう。
次の式で求められます。
競合後の売上=元の売上÷2(店)×1・4(市場拡大)×0・8(競争力)
=元の売上×0.56
つまり、元の売上の56%と、半分近くになってしまうのです。
これでは、採算割れになりかねません。
せっかく、市場拡大しても、台無しです。
ですから、店長の皆さんは、仮に隣に同業店がオープンしても、売上が下がるなどという目に遭うことがないよう、日頃から、自店の競争力を高めておかなければなりません。
自社競合、あるいは、同ブランド競合はある程度、本部・本社の方針でコントロールできますが、同業他社はそういうわけにはいきません。
いつ何時、同業店が現れるかわからないからです。
それに、競争力は一朝一夕で高まるものではありません。日々の積み重ねが重要です。
毎日定刻ににはオープンする。忙しい時間帯にはいつもじゅうぶんな数の従業員を揃える。QSCの水準を下げないようにする。
タイムリーな販促を持続的に行う、などの営業上の努力はもとより、外装・内装・設備のメンテナンスを小まめに行うなどハード面でのフォローは不可欠です。
もちろん、ベストは固定客の心をより多く掴んでおくことです。
こうすることで、同業店へのスイッチ(切り換え)を極力減らすことができます。
出店においては、売上に“先行優位の原則”が働くことがよくありますが、これは先行する店ががっちり固定客を掴んで離さないからだと言われています。
また、繰り返しになりますが、自店に影響を与えるとしたら、同業店がどこにオープンしたときか、それを早期に知っておきましょう。
よりTGに近い場所、よりTGからの視界性評価が高い場所、そして自店と同一の動線沿いに手頃な空き物件がないことをチェックしておくのです。
これで、万が一、営業力で負けそうな場合でも、同業店の工事期間中に売上はリカバリー(回復)できるものです。
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市場拡大と競争力
話しは変わりますが、同業店が自店舗の隣に出店したというような場合はどうでしょう。
この場合、疑いなく、同業店の影響を受けます。
しかし、だからといって、売上が必ず下がってしまうと思うのは早計です。
仮に同業店がほぼ同じような料理、サービスを、同じような仕組み(ファストフード式、レストラン式、立ち飲み式など)で提供しているとしても、自店を利用しているお客様の半分が同業店に持って行かれるとは限りません。
むしろ、同じような店が増えることによって、2店の周囲に人々がより多く集まってくれるようになります。あるいは、その周囲に来る頻度が高まることが知られています。これを、「市場拡大」と言います。1店の時より2店のほうが人々をより強く惹きつけるということです。
どのくらいかというと、今のところ「1・4」倍になるとされています。
だからと言って、喜んでばかりはいられません。
店の周囲に集まった人は、自店と同業店を見比べて、どちらかを選ぶに違いないからです。
もし、2店の「競争力」は同じならば、すなわち、1:1ならば、お客様は半々になるでしょう。
しかし、自店が0・8で、同業店が1・2ということもあり得ます。
この場合、売上はどう変化するでしょう。
次の式で求められます。
競合後の売上=元の売上÷2(店)×1・4(市場拡大)×0・8(競争力)
=元の売上×0.56
つまり、元の売上の56%と、半分近くになってしまうのです。
これでは、採算割れになりかねません。
せっかく、市場拡大しても、台無しです。
ですから、店長の皆さんは、仮に隣に同業店がオープンしても、売上が下がるなどという目に遭うことがないよう、日頃から、自店の競争力を高めておかなければなりません。
自社競合、あるいは、同ブランド競合はある程度、本部・本社の方針でコントロールできますが、同業他社はそういうわけにはいきません。
いつ何時、同業店が現れるかわからないからです。
それに、競争力は一朝一夕で高まるものではありません。日々の積み重ねが重要です。
毎日定刻ににはオープンする。忙しい時間帯にはいつもじゅうぶんな数の従業員を揃える。QSCの水準を下げないようにする。
タイムリーな販促を持続的に行う、などの営業上の努力はもとより、外装・内装・設備のメンテナンスを小まめに行うなどハード面でのフォローは不可欠です。
もちろん、ベストは固定客の心をより多く掴んでおくことです。
こうすることで、同業店へのスイッチ(切り換え)を極力減らすことができます。
出店においては、売上に“先行優位の原則”が働くことがよくありますが、これは先行する店ががっちり固定客を掴んで離さないからだと言われています。
また、繰り返しになりますが、自店に影響を与えるとしたら、同業店がどこにオープンしたときか、それを早期に知っておきましょう。
よりTGに近い場所、よりTGからの視界性評価が高い場所、そして自店と同一の動線沿いに手頃な空き物件がないことをチェックしておくのです。
これで、万が一、営業力で負けそうな場合でも、同業店の工事期間中に売上はリカバリー(回復)できるものです。
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私は、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。
有限会社ソルブ(StoreOpeningRiskBusters)代表 林原安徳
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