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直前と直後が一番分かりやすい 商圏の話し③ 連載75ー1
連載75 2016年6月号 [店長が知っていると得する立地の応用] 39回目
直前と直後が一番分かりやすい
商圏の話し③
以前から、「商圏」というと、「お客様が住んでいる地域」であることが話の前提になっていました。しかし、前回のように「従業者が働いている地域」だってじゅうぶんに「商圏」としての意味があることがわかるようになりました。
商圏の定義は、前者なら「住民浸透度係数が5%以上の地域」で、後者なら、「従業者浸透度係数が5%以上の地域」というだけの違いです。
いずれにせよ、そこに「定住」あるいは「事業所に常勤」していることが前提で、お客様にアンケートして、集計するものでした。
もちろん、このやり方に誤りはないのですが、郊外ロードサイド店の場合、なかなかこのやり方だけでは、うまく行かなくなってきました。
図1.某FFが2004年新潟県村上市で調査した来店客調査から抜粋
というのも、郊外の場合、人々の移動範囲がひじょうに広く、2km~5kmは当り前、10km以上も移動する。そして、その範囲に多くの類似業態、同一業態の店があります。
ということは、仮に住んでいる場所、働いている場所を聞いただけでは、その範囲がひじょうに広い範囲になってしまったり、逆に「5%以上の地域」がひじょうに狭くなってしまったりして、マーケティング活動をする上で役立つ「商圏」を描くことできなくなってしまうのです。
半径10km圏となれば、郊外といえど50万世帯を軽く超えることさえあります。これを網羅するようなチラシ配布や新聞折り込みは明らかに現実的ではありません。
逆に、店の周りの2~3町丁目しか「浸透度係数5%以上」にならないのでは、いつもその町丁目しか販促の対象にならないということになります。これではやる気が削がれるというものです。
そこで、考え出されたのが、「直前」・「直後」を質問するというものです。
「お客様は、当店に来られる前に『どちら』にいらっしゃいましたか?」、
「お客様は、当店を出られた後に『どちら』に行かれますか?」
という質問をすることです。
この質問をするときに、地図を用意するのは言うまでもありません。
図2.ある和食レストランチェーンが2002年~3年にかけて来店した21,205人にアンケート調査した結果を元に(有)ソルブが加工
また、次の質問をすることも大切です。
「それは、次のうち、どれに当りますか?」
そして、答えは、
「1.自宅 2.知人/友人/親戚 3.買い物/レジャー 4.仕事先/事務所 5.学校等 6.所用先 7.30分以上運転する 8.その他」のように用意しておくと良いでしょう。
実は、欧米では、この直前または直後にお客様がいた場所のことを「TG(トラフィックジェネレーター)」と定義しています。
そして、人々に共通する「直前・直後」の施設こそ、もっとも重要なマーケティング対象であると教えています。
とりわけ、答えの3~6については、「差し支えなければ、その名称を教えてください」と付属の質問を用意しておけば、それがどんな施設・場所であるかが明確に分かります。
もし、それが商業施設であれば、直ちにそれらの施設責任者とお互いの販売促進のための折衝を開始することができます。
互いに自店舗(施設)に来店してくれる人の、「多く」が直前・直後に訪れているというデータを示すことは極めて大きな販促根拠になるからです。
例えば、「○○商業モール」とあれば、そのモールと交渉します。「○○シネマ」とか「○○ディスカウントストア」というのもあるでしょう。
時には、○○市役所であるとか、○○ビルという一見、販促相手として難しそうに思える施設だったとしても、これを活用しない手はありません。
お客様アンケートは、以前も書いたように原則として1000サンプル以上集めます。ですから、この直前・直後に書かれた具体的な名称は、本当に大切な情報です
東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山942 有限会社ソルブ 電話 03-3538-6603 メール問合せは、こちら ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
23/06/12
22/05/20
21/12/30
21/08/04
21/08/03
21/08/01
21/07/31
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21/07/09
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連載75
2016年6月号 [店長が知っていると得する立地の応用] 39回目
直前と直後が一番分かりやすい
商圏の話し③
以前から、「商圏」というと、「お客様が住んでいる地域」であることが話の前提になっていました。しかし、前回のように「従業者が働いている地域」だってじゅうぶんに「商圏」としての意味があることがわかるようになりました。
商圏の定義は、前者なら「住民浸透度係数が5%以上の地域」で、後者なら、「従業者浸透度係数が5%以上の地域」というだけの違いです。
いずれにせよ、そこに「定住」あるいは「事業所に常勤」していることが前提で、お客様にアンケートして、集計するものでした。
もちろん、このやり方に誤りはないのですが、郊外ロードサイド店の場合、なかなかこのやり方だけでは、うまく行かなくなってきました。
図1.某FFが2004年新潟県村上市で調査した来店客調査から抜粋
というのも、郊外の場合、人々の移動範囲がひじょうに広く、2km~5kmは当り前、10km以上も移動する。そして、その範囲に多くの類似業態、同一業態の店があります。
ということは、仮に住んでいる場所、働いている場所を聞いただけでは、その範囲がひじょうに広い範囲になってしまったり、逆に「5%以上の地域」がひじょうに狭くなってしまったりして、マーケティング活動をする上で役立つ「商圏」を描くことできなくなってしまうのです。
半径10km圏となれば、郊外といえど50万世帯を軽く超えることさえあります。これを網羅するようなチラシ配布や新聞折り込みは明らかに現実的ではありません。
逆に、店の周りの2~3町丁目しか「浸透度係数5%以上」にならないのでは、いつもその町丁目しか販促の対象にならないということになります。これではやる気が削がれるというものです。
そこで、考え出されたのが、「直前」・「直後」を質問するというものです。
「お客様は、当店に来られる前に『どちら』にいらっしゃいましたか?」、
「お客様は、当店を出られた後に『どちら』に行かれますか?」
という質問をすることです。
この質問をするときに、地図を用意するのは言うまでもありません。
図2.ある和食レストランチェーンが2002年~3年にかけて来店した21,205人にアンケート調査した結果を元に(有)ソルブが加工
また、次の質問をすることも大切です。
「それは、次のうち、どれに当りますか?」
そして、答えは、
「1.自宅 2.知人/友人/親戚 3.買い物/レジャー 4.仕事先/事務所 5.学校等 6.所用先 7.30分以上運転する 8.その他」のように用意しておくと良いでしょう。
実は、欧米では、この直前または直後にお客様がいた場所のことを「TG(トラフィックジェネレーター)」と定義しています。
そして、人々に共通する「直前・直後」の施設こそ、もっとも重要なマーケティング対象であると教えています。
とりわけ、答えの3~6については、「差し支えなければ、その名称を教えてください」と付属の質問を用意しておけば、それがどんな施設・場所であるかが明確に分かります。
もし、それが商業施設であれば、直ちにそれらの施設責任者とお互いの販売促進のための折衝を開始することができます。
互いに自店舗(施設)に来店してくれる人の、「多く」が直前・直後に訪れているというデータを示すことは極めて大きな販促根拠になるからです。
例えば、「○○商業モール」とあれば、そのモールと交渉します。「○○シネマ」とか「○○ディスカウントストア」というのもあるでしょう。
時には、○○市役所であるとか、○○ビルという一見、販促相手として難しそうに思える施設だったとしても、これを活用しない手はありません。
お客様アンケートは、以前も書いたように原則として1000サンプル以上集めます。ですから、この直前・直後に書かれた具体的な名称は、本当に大切な情報です
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