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看板の置き方で変わる立地の良否 連載38
連載38 5月号 [店長が知っていると得する立地の応用]
(第2回)看板の置き方で変わる立地の良否
お店の看板は何のために作られているか、ご存知ですか。「そんなこと、お店の存在を道を通る人たちに知らせるために決まってるでしょ」と答えたあなたは正解です。
ところが、難しく考えて、「ブランドを浸透させるためしょう」とか、「料理メニューを知ってもらうためです」とか答える人もいるようです。決して間違いではありませんが、これらは第一ではありません。
看板はお店の存在を知らせるもの、これが最も重要なことです。
写真1 周りを歩く人々と高さを比べてください。据置看板の方がロゴマークの分だけ高いことがわかります。
写真1
いくらお店の料理やサービスが最高レベルでも、その店がどこにあるのか見つけることさえできないのなら、その店は決して繁盛できません。繁盛どころか、お客がほとんど来ないかもしれません。「お店は、人々が見つけることができるから、存在する」と言っても過言ではないでしょう。
十年以上前のひところ、飲食業界でも「看板などなくても、お店がどこにあるかわからなくても、それを探し出す楽しみがあるから、お店は繁盛できる」という噂が流れたことがあります。
しかし、これは、店主の驕りです。よほど特殊な店でもない限り、人々が見つけることのできない、歩いていても気づかない店は、判で押したように閉店を余儀なくされています。
一方で、お店をよく見えるようにした、看板の置き方を変えたという工夫だけで、売上をどんどん上げていくことができている店が少なくないのです。今回は、この原理と改善方法、そしてその効果の実例についてお話ししましょう。
よく知覚と認識をごっちゃにして「視認性」という言葉づかいを立地で使う人もいますが、これは間違いです。「店を知覚すること」と、「そこに店があることを識別すること」は別物だからです。前者は、「視力(例:カメラで撮影すること)」のことであって、後者は「視覚情報を処理すること(例:コンピュータ処理すること)」と言えば、その違いは明確ですね。
そこで、この視力(正確には「視知覚」)に相当するところに焦点をあてて、「視界性」と呼びます。この視界性が実は重要なのです。
人間の知覚は、複雑です。だから、見る対象によって、多くのトリックにひっかかります。
ですから、そうした人間の知覚の特性に応じて、立地では、6つの観点で視界性を考えます。
図2
図3
写真3 自店のロゴを張り付けたブロック。これを、道沿いに並べて置くことによって、視界性は格段とアップします。
看板の設置の仕方で、どれだけ売上に影響を与えるでしょうか。例えば、店に付属している看板、据置型の看板などすべてを取り去ったら売上はどのくらい減少するかという実験を行えば、その影響を正確に知ることができるでしょう。
正しい場所に設置することによって、大手ファストフードで売上を2倍にしたという報告もあります。その後、この企業の看板設置に関わる執念は大きいものがあります。
また、野立て看板を正しく設置するだけで10~20%前後の売上増加を記録した実例があります(図4)
図4
このように、看板の位置を少々変化させただけで売上を大きく変えることができる場合があるので、自店舗の看板を見直してみましょう。
キャプション
(プロフィール)
林原安徳はやしはら やすのり 売上予測のプロ。経営コンサルタント。1956年さいたま市生。 東大(農)卒後、日本マクドナルド(株)出店調査部にて、「立地と売上予測」を基礎研究。退社独立後、理論を独自に深耕させSORBICS(ソルビクス)と命名。これに基づき、チェーン展開する多くの企業や個人を指導。主な著作「実践・売上予測と立地判定」(商業界)「最新版 これが繁盛立地だ!」(同文舘出版)。無料メルマガを配信中。http://www.sorb.co.jp
東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山942 有限会社ソルブ 電話 03-3538-6603 メール問合せは、こちら ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
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(第2回)看板の置き方で変わる立地の良否
お店の看板は何のために作られているか、ご存知ですか。「そんなこと、お店の存在を道を通る人たちに知らせるために決まってるでしょ」と答えたあなたは正解です。
ところが、難しく考えて、「ブランドを浸透させるためしょう」とか、「料理メニューを知ってもらうためです」とか答える人もいるようです。決して間違いではありませんが、これらは第一ではありません。
看板はお店の存在を知らせるもの、これが最も重要なことです。
写真1 周りを歩く人々と高さを比べてください。据置看板の方がロゴマークの分だけ高いことがわかります。
写真1
いくらお店の料理やサービスが最高レベルでも、その店がどこにあるのか見つけることさえできないのなら、その店は決して繁盛できません。繁盛どころか、お客がほとんど来ないかもしれません。「お店は、人々が見つけることができるから、存在する」と言っても過言ではないでしょう。
十年以上前のひところ、飲食業界でも「看板などなくても、お店がどこにあるかわからなくても、それを探し出す楽しみがあるから、お店は繁盛できる」という噂が流れたことがあります。
しかし、これは、店主の驕りです。よほど特殊な店でもない限り、人々が見つけることのできない、歩いていても気づかない店は、判で押したように閉店を余儀なくされています。
一方で、お店をよく見えるようにした、看板の置き方を変えたという工夫だけで、売上をどんどん上げていくことができている店が少なくないのです。今回は、この原理と改善方法、そしてその効果の実例についてお話ししましょう。
視界性の原理
よく知覚と認識をごっちゃにして「視認性」という言葉づかいを立地で使う人もいますが、これは間違いです。「店を知覚すること」と、「そこに店があることを識別すること」は別物だからです。前者は、「視力(例:カメラで撮影すること)」のことであって、後者は「視覚情報を処理すること(例:コンピュータ処理すること)」と言えば、その違いは明確ですね。
そこで、この視力(正確には「視知覚」)に相当するところに焦点をあてて、「視界性」と呼びます。この視界性が実は重要なのです。
人間の知覚は、複雑です。だから、見る対象によって、多くのトリックにひっかかります。
ですから、そうした人間の知覚の特性に応じて、立地では、6つの観点で視界性を考えます。
図2
図3
視界性の改善方法
のぼり旗は、多くの場合、営業感を強くさせるために設置します。
写真3 自店のロゴを張り付けたブロック。これを、道沿いに並べて置くことによって、視界性は格段とアップします。
看板の改善効果
看板の設置の仕方で、どれだけ売上に影響を与えるでしょうか。例えば、店に付属している看板、据置型の看板などすべてを取り去ったら売上はどのくらい減少するかという実験を行えば、その影響を正確に知ることができるでしょう。
正しい場所に設置することによって、大手ファストフードで売上を2倍にしたという報告もあります。その後、この企業の看板設置に関わる執念は大きいものがあります。
また、野立て看板を正しく設置するだけで10~20%前後の売上増加を記録した実例があります(図4)
図4
このように、看板の位置を少々変化させただけで売上を大きく変えることができる場合があるので、自店舗の看板を見直してみましょう。
キャプション
(プロフィール)
林原安徳はやしはら やすのり
売上予測のプロ。経営コンサルタント。1956年さいたま市生。 東大(農)卒後、日本マクドナルド(株)出店調査部にて、「立地と売上予測」を基礎研究。退社独立後、理論を独自に深耕させSORBICS(ソルビクス)と命名。これに基づき、チェーン展開する多くの企業や個人を指導。主な著作「実践・売上予測と立地判定」(商業界)「最新版 これが繁盛立地だ!」(同文舘出版)。無料メルマガを配信中。http://www.sorb.co.jp
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林原安徳:有)ソルブは、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。
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