行動ベクトルを見極めることで、立地の良否は決まる。連載16-3

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行動ベクトルを見極めることで、立地の良否は決まる。連載16-3

店長の立地,出店戦略,飲食店経営

2021/02/15 行動ベクトルを見極めることで、立地の良否は決まる。連載16-3

 

ところで、行動ベクトルは、このような狭い範囲でのみで活用できるばかりではありません。図4のように、10キロメートルとか20キロメートルといったひじょうに広い領域でも同じようなことが言えます。大きな街があれば、周辺の人々の行動ベクトルはみなその街の中心へ向きます。

 

するとどんなことが言えるかというと、この行動ベクトルに逆らった方向や、行動ベクトルと直角な方向には、商圏が広がりにくくなるのです。

そればかりではありません。既存店周辺の行動ベクトルに沿った方向に、新しいお店を出すと、既存店の評判を聞きつけた人まで多く来店するので、繁盛しやすいという現象が生まれます(図3)。

行動ベクトル

これとは別に、こうした行動ベクトルをまったく無視して、共通性のまったくない地域に新しい店をいくつ出しても、せっかくの評判がほとんど伝わらず、繁盛しないというようなことさえ起こります。いわゆる有名チェーン店が失敗してしまう出店配置を調べてみるとそうした傾向が顕著に見えて来ます。

このように「行動ベクトル」は、お店の有利な立地を見つけることから大きなチェーン企業の店舗配置や出店戦略を考える上でもたいへん有効な概念です。

 

図のキャプション

 

図(1) 駅に向かう行動ベクトル

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図(2)候補物件(P)と(Q)はどちらが好立地か

02

図(3)首都圏行動ベクトル

行動ベクトル

図(4)物件Aと物件Bはともに既存店から等距離にあるとします。この場合、物件Bよりも物件Aのほうが、既存店と同じ方向の行動ベクトルであるため、「良い評判がより多く伝わっている」ことが多く、繁盛しやすいことが実証されています。

 

図(5) チェーン企業X社の出店配置

ただ見ただけでは店舗が首都圏をまんべんなく網羅しているように見えますが、各店舗が別々の関連性の弱い行動ベクトルに沿っているため、首都圏における認知度は同程度の別のチェーン企業に比べて低い傾向にあり、有効な出店が難しくなっています。

出店配置

 

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(プロフィール)

林原安徳はやしはら やすのり
売上予測コンサルタント。昭和31年さいたま市生まれ。 東京大学卒業後、日本マクドナルド(株)に入社。出店調査部にて、1,000店舗単位の成功を決める「立地と売上予測」を基礎研究し実践応用する。
独立後、理論を独自に深耕させSORBICS(ソルビクス)と命名。これに基づき、チェーン展開する多くの企業や個人をコンサルティングしている。主な著作に「実践・売上予測と立地判定」(商業界)「最新版 これが繁盛立地だ!」(同文舘出版)。無料メールマガジン「ソルブ通信」で最新の立地情報を配信中。

http://www.sorb.co.jp

 

 


 

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