「立地が良い」だけではだめ。売上予測できるようにしよう。 連載25

(有)ソルブ 林原安徳

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「立地が良い」だけではだめ。売上予測できるようにしよう。 連載25

店長の立地,売上予測,飲食店経営

2020/11/11 「立地が良い」だけではだめ。売上予測できるようにしよう。 連載25

「駅前の1等地だから(立地が良い)」、「店前通行量が1万人以上あるから(立地は)だいじょうぶ」、「○○スーパーの出入り口から良く見えるから(立地が良い)」・・・

こういう常套句が、出店するかどうかの決め手になっている個人、チェーン企業は多いと思います。

 

立地判定のチェックリスト

表1 立地判定のチェックリスト

これは、通行人を主なターゲットとする店の立地を判定する際に参考にしていただくものです。総合立地評価を選ぶ枠がありますが、これはYesNoの数で基準を作られると良いと思います。このチェックリストで売上予測はできません。

 

特に、2番目の通行量は、車と合わせて本当に良く説得材料に使われています。しかも、たいへん昔から「立地の定石」のように扱われてきました(余談ですが、今でも、フランチャイズ本部が裁判沙汰になって加盟店側に責められる時、「本部は通行量調査さえしてくれなかった」と主張して、司法もこの主張を支持するといった判例もあるくらい通行量は一般的に大事にされていますこの文章カット可です(筆者))。

 

もちろん、賢い個人・チェーン企業は、単一の立地要因だけを決め手にしていることはないでしょう。むしろ、チェックリストを用意して、数十項目以上のチェックを行って、得点化し「総合得点」を出していることのほうが多いかもしれません。

しかし、立地は立地、立地のこの要因が良い、この要因は良くない、こちらの要因は・・・のように立地にまつわるどんな要因をチェックしてみたところで、それだけでは、まったく意味がないことのほうが多いのです。

 

 

郊外立地の定石チェック

表2 郊外立地の定石チェック

これは、郊外で車ドライバーを主なターゲットとする店の立地をチェックするために作られたものです。このチェックリストで売上予測はできません。

 

もっと言うと、チェックリストを使って、立地の総合得点が良かったとしましょう。

「だからなに?売れるの?売れないの?」というのが、偽らざる筆者の気持ちです。

 

私のように長いこと店舗立地についての研究をやっていますと、いろいろな場面で、「立地判定チェックリスト」を作ることを求められます。そうして、表1や表2、表3のようなチェックリストを作って来ました。しかし、それはやむを得ぬ場合だけで、「このチェックリストさえあれば万事うまく行きます」と言うわけではありません。

 

立地の良否を考え、決めるのは何のためでしょう?

言うまでもなく、それは、その立地で、商売して行けるか、利益を出せるかを前もって想定しておくためですね。

もっと突っ込んで言うならば、売上予測をするためですね。

ここのところ重要です。

「そんなこと決まっているではないか」とあっさり返事された方、そうあなた、要注意ですよ。

失礼ですが、あなたには近い将来大きなリスクが襲いかかろうとしているかもしれません。

 

「売上予測」と一口で言ってもそのやり方にはいろいろな方法があります。共通しているのは、立地の要因と売上との関係性を、「数字」で繋げていることです。

では、あなたは、どのやり方を使って、売上予測していますか?

立地の要因の何が、売上げにどれだけ関係していて、別の要因はどれだけ関係していないか、などをあなたは、把握していますか?

それがわからないと、いくら立地が良いとあなたが感じたとしても、「だから売上は○○万円だ」と言えませんね。「だから」の理由を言えなければ、直観に頼って言うしかありませんね。

つまり、そこなのです。あなたに、大きなリスクが襲いかかろうとしている理由は。

 

残念ながら、私の知る限り、絶対的に多くの個人、チェーン企業がこの直観に頼った売上予測をしているようです。

もちろん、そういう人達にも言い分はあると思います。

その代表例は、「未来のことは誰にもわからない」、「未来のことがわかるのは神様だけだ」という言い分です。これを持ち出されたら、ある意味おしまいかもしれません。

でも、私達は未来のことの全てがわからないわけではありませんし、大なり小なり、未来は、過去と現在の延長にあると思っていることで安心して暮らしていけますね。

売上予測も、確かに、未来予測ですから、本当のところ、誰にとっても未知であり、誰にとっても不明とすることが本当は正しい姿勢なのかもしれません。

ですが、その未来を少しでも確実なものにしたいと思うからこそ、きちんした売上予測が出来た方が出来ないよりもはるかに良いことだと思いませんか?

 

売上予測プレ調査票

表3 売上予測プレ調査表

物件が、コストをかけて売上予測調査をするだけの価値があるかどうかをチェックする調査表です。ここでは、暫定基準として、Yesの数が半数以上あれば、売上予測調査をすることになっています。

 

 

別の視点で話しましょう。

あなたは店舗探しを始めるとすぐに、ある物件の賃料や保証金など借りるためにかかる費用を知ることになります。例えば、40坪の物件で、月額賃料は80万円というように物件とセットなってその賃料がわかります。そうすると、物件の広さや形などから、内装、外装にかける費用もわかる。加えて、店舗経験の豊富な人なら、それ以外の消耗品や人件費といったさまざまな費用についても算出できるでしょう。

その結果、たとえば、月商800万円売れれば、利益が出る、というようなことまで導き出してしまうのは簡単でしょう。

問題は、「売上予測として、月商800万円売れるか」を知ることであることは言うまでもありません。しかし、人は時々間違える。物件が良く見えてくることもある。いつのまにか、確かな根拠もないのに「月商800万円はいくに違いない」と思うようになってしまいます。

こういうのを「期待売上」、または、「必要売上」と呼んで、売上予測とは別物です。

期待売上を予測売上にしてしまうと、ひじょうに危険です。

 

そこで、次号からは、売上予測はどうしたらできるのか、誰にでもできるように分かりやすく解説していきたいと思います。そして、一人でも多くの出店希望者のリスクを減らせるようにしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

(プロフィール)

林原安徳はやしはら やすのり
売上予測コンサルタント。昭和31年さいたま市生まれ。 東京大学卒業後、日本マクドナルド(株)に入社。出店調査部にて、1,000店舗単位の成功を決める「立地と売上予測」を基礎研究し実践応用する。
独立後、理論を独自に深耕させSORBICS(ソルビクス)と命名。これに基づき、チェーン展開する多くの企業や個人をコンサルティングしている。主な著作に「実践・売上予測と立地判定」(商業界)「最新版 これが繁盛立地だ!」(同文舘出版)。無料メルマガを配信中。立地道場を東京、大阪、福岡で開催している。

 

 

 


 

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