店舗の魅力

店舗の魅力と言えば、ふつうは、お客さんにとっての「魅力」と思いがちですので、それはここでは話しません。

店舗の魅力は、経営者やそこで働く従業員にとっての魅力という面を話さないわけにはいきません。

そもそも、店舗では、売りたいという人と買ってくれる人が出会い、やり取りをする場所です。

単にやり取りというだけなら、ネットで売り買いすれば良い。しかし、そこでは人間の交流はきわめて限定されます。

しかし、店舗なら、実態的なトータルの交流があります。

売り手は商品を並べ、メニューを示し、それらを買い手が吟味して、手に取り口にして味わう。そして、価値をマネーのやり取りで交換する。

買い手に大きな喜びを伝えることで、売り手に大きな見返りがある。

仮に、買い手が失望し、あるいは期待を裏切られると、それはクレームという形で評価される。

ここにも交流があります。

この交流が大きい場所こそ、店舗の魅力と言えます。

しかも、店舗は、一様ではない。

一定のメニューを一定のやり方で提供する業種業態であっても、どんな店でも

毎日、違うことが起こり、毎日違う対処をしなければならない。

この点は、流れ作業で行う”工場”とは全く異なることです。

毎日新しいこと、昨日と違うことが起きることは、そこで働く人にとって、たいへんウキウキすることです。

けっしてマンネリ化しない。

もし、マンネリ化して退屈な毎日が続くようであれば、店舗はすぐにダメになります。

売れない。客が来ない。これは究極のマンネリ化と言えます。

客が少なくなっていくこともそうです。

不振店舗とは、まさにこうしたマンネリ化した店舗のことを指すのでしょう。

マンネリ化した店舗は、そこで働く人にとって魅力がないばかりではなく、そこを訪れる人にとっても魅力はありません。

だからこそ、店舗は、毎日、新しいプロジェクトを行う必要があるのかもしれません。

昨日より清潔にしよう。昨日より品質の高い商品を提供しよう。昨日よりスピーディーに応対しよう。

これこそ店舗の魅力を向上させ続ける方法だと言えるでしょう。