コンビニ戦争の予測 代々木周辺 月刊コンビニ連載2011年 2月号

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コンビニ戦争の予測 代々木周辺 月刊コンビニ連載2011年 2月号

立地について,月刊コンビニ

2017/10/25 コンビニ戦争の予測 代々木周辺 月刊コンビニ連載2011年 2月号

コンビニ戦争の予測 代々木周辺 月刊コンビニ連載2011年 2月号

 

代々木は、新宿と渋谷の境にある街で、いわゆる予備校の街として有名でした。しかし、この代々木に90年代初頭まで、コンビニはほとんど出店していませんでした。それは、周辺人口が少なく(国勢調査2005年:300m圏で2311人)、その反面事業所ニーズが高いためきわめて家賃が高かったからと思われます。

しかし、バブル崩壊以降、とりわけ2000年以降、次々に各チェーンが出店し、今や300m圏で12店がひしめく大競合状況が生まれています。その内訳は、セブンが3店、ローソンが2店、ファミリーが4店、APが2店、CKサンクスが1店です。

しかし、今後この勢力図は大きく変化することが予想されます。そこで、立地の観点からどのように変化するかを予測してみましょう。

FMの予測

ファミリーは現時点で4店ともっとも店数が多く、また、今後APの業態転換で増えていくことが予想されます。すでに、駅前の十字路交差点という最も集中度の高いTG(交通発生源)に出店していたAPが真っ先にファミリーに転換しました。F3がそうですが、この物件は、限りなく三角形に近い変形で狭く、物件自体に難がありました。しかし、APでもファミリーでもこれを店舗としてうまく設計しました。

ファミリーF1は、もっとも広い面積を有しています。しかも、ここは、小田急線の踏み切り(T/G)からの視界性評価が抜群の状況です。加えて、代々木に来た学生(予備校生、専門学校生)が新宿方面へ向かう際の動線沿いにもあります。店舗規模・動線(TG)・視界性という3大条件をすべて満たしているので相当の繁盛店と言えます。

しかし、F2F4は問題です。

まずファミリーF2は、専門学校のB1Fに出店しています。校内であるため一般の人はその店がどこにあるかも分からず事実上殆ど利用できません。したがって、売上は、専門学校の学生のみに依存せざるを得ません。これでは、売上は下がることはあっても上げることは相当に難しいことになります。

次に、ファミリーF4ですが、ここには、強い動線がありません。ここから南に200mも行くと、明治神宮の参道になってしまい、これ以上ビルも人もいなくなるからです。加えて間口も狭く、セブンに負けています。これでは苦戦してもおかしくない立地です。

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APの予測

A1A2は距離にして150mほどしか離れておらず、強い影響を与え合っていると考えられます。しかし、それぞれは異なるTGと動線を背景に立地しています。この場合のTGは信号付き横断歩道です。A1はこの道をまっすぐ行くとセブンS3の横に出て、代々木駅の西口に繋がります。それに対して、A2のほうはローソンL1の横を通り、同駅の南口に出ます。したがって、顧客の対象はまったく異なっています。これらは既存のファミリーとも動線が異なるので業態変換してもやっていける可能性は大きいと思われます。

ローソンの予測

ローソンのL1APA1と同じ動線上にありますが、より駅に近く、店の間口も広いことからこの立地が覆されるおそれはないでしょう。

また、L2のほうは、ナチュラルローソンでありやや業態が違います。そして、代々木で最も大きいスーパーマーケットと共同出店しており、これがL2にとってのTGになっています。したがって、ローソンは2店ともに生き残ると推測されます。

セブンの予測

セブンS1は、マクドナルドの隣に出店している珍しいケースです。ただし、このS1はファミリーのF1とは違い、強いTGを近くに持っていません。自ら顧客を吸引しなければなりません。

セブンS2は、ファミリーのF4と同様、商圏の南側への伸びが強く制約を受けています。ここも自ら顧客を吸引しなければならない宿命を負っています。

これらに対して、セブンS3は違います。代々木駅の東口を出た人々の大半が通る動線上からの視界性が良好です。今後もじゅうぶん営業していけると考えられます。

サンクスの予測

そのセブンS3より駅に近く、駅東口出口の正面に位置し視界性評価は抜群です。現状では、南口のF3に次ぐ好立地と考えられますので今持ちこたえているなら今後も大丈夫でしょう。

 

まとめ

  • ファミリーは、業態転換によって店舗数を2つ増やすものの立地の悪い2つを閉める可能性があり現状と同じ4店舗か、それ以下になるでしょう。
  • APはどちらも業態転換するでしょう。
  • ローソンは現状のまま2店舗。
  • セブンは1店舗閉鎖して2店舗となる可能性があります。しかし、閉鎖しないで済んだ場合、ファミリーがその分閉めることになります。
  • こうした戦いの後、コンビニの総数は今より3店減って9店となってしまうと予測されます。

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(プロフィール)
林原安徳はやしはら やすのり
売上予測コンサルタント。昭和31年さいたま市生まれ。 東京大学卒業後、日本マクドナルド(株)に入社。出店調査部にて、1,000店舗単位の成功を決める「立地と売上予測」を基礎研究し実践応用する。
独立後、理論を独自に深耕させSORBICS(ソルビクス)と命名。これに基づき、チェーン展開する多くの企業をコンサルティングしている。主な著作に「実践・売上予測と立地判定」(商業界)「最新版 これが繁盛立地だ!」(同文舘出版)。無料メールマガジン「ソルブ通信」で最新の立地情報を配信中。

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