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人々の大きな流れを知っておこう 連載80-2
「人々の多くは、同じような方向に共通して行動する」
それは、商業集積地(これは就業集積地とほぼイコールです)に人々はほぼ決まった時間に向かうからです。そして、同じ地域に住む人々にとっては、駅やバスなどの交通手段が共通なためです。
交通手段が自動車であっても、使える道路は限られてしまいます。Aさん専用の道路、Bさん専用の道路などというものはありません。つまり、自動車で行くにも道路や行動方向、つまり、行動ベクトルは同じなのです。
もちろん、「行動ベクトルとは反対の方向にも行く人はいるじゃないか」と店長のあなたは言うかもしれません。その通りです。でも、それは少数派ですね。
また、「通勤・通学に行く方向と、買い物に行く方向が同じとは思えない」とあなたは疑問に思えるかもしれません。
とりわけ、大きなショッピングセンターがあちらこちらにあるような地方になるとこの疑問の通りかもしれません。
それでも、10km~20kmという大きな範囲を考えてください。そうすると、職場がある、集中する地域と商業施設が集中する地域、つまり大都市はおおむね共通しています。
例えば、仙台市中心部から北東に40kmに石巻市があります(図2)。
図2 仙台市と石巻市は40kmほど離れています。
すると、この両市からほぼ中間にある松島町の行動ベクトルはどちらの方向を向くでしょう?
仙台市中心部の小売業販売額は年間1620億円(500m圏)、これに対して石巻市のそれは200億円です。圧倒的に仙台市が大きいので、その中間、松島町の行動ベクトルは、仙台市方向になります(図3)。
図3 「統計てきめん2プレミア」で、松島町周辺の行動ベクトルを表示させます。
すると、県道27号線ロードサイド店の商圏は、右側(石巻市方面)に大きく広がった商圏を描きそうだということが分かって来ます。
これが分かれば、店長としては、「販売促進のためチラシやクーポンは西側よりも東側に重点的に撒く方がより効果が大きい」というような判断ができるわけです。
さらに、これから出す新店は、西側よりも東側に人口が多い立地に出した方が良いこともわかります。
では、首都圏などの大都市圏ではどうでしょう。統計てきめん(※)を使って表示した行動ベクトルと、実際の商圏を重ねて描いたのが図5です。
行動ベクトルは、黒丸から直線が突き出るように描かれています。
左図は千葉県市川市行徳駅近くのロードサイド店舗です。行動ベクトルは南東から北西に向かっています。それに対して、商圏は南東に向かって広がっています。
右図は東京都八王子市の西、楢原周辺です。こちらは、行動ベクトルが西から東に向かっています。これに対して、商圏は、東側は1km辺りで途切れますが、西側には3km以上広がっています。
これらはほんの一例ですが、大都市圏でも「人々の大きな流れ=行動ベクトル」がわかれば商圏の広がり方が多くの場合、推測できます。
図4 地方の場合、大都市に向かって行動ベクトルを描けば、商圏もこのように描くことが可能です。
※ 「統計てきめん2プレミア」 商圏情報や行動ベクトルを表示させることができるGISソフトウェア。月ライセンス8,023円~。(有)ソルブ
「統計てきめん」の地図使用承認(C)昭文社第55G15号
はやしはら やすのり
売上予測コンサルタント。有限会社ソルブ代表。東京大学卒業。日本マクドナルドで出店調査を担当。独自に深めた立地理論をもとに多くのチェーン企業の経営者、個人起業家をコンサルティングしている。著書に『実践 売上予測と立地判定』(商業界)、『最新版 これが「繁盛立地」だ!』(同文館出版)など。
東京都港区南青山2-2-15 ウィン青山942 有限会社ソルブ 電話 03-3538-6603 メール問合せは、こちら ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
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「人々の多くは、同じような方向に共通して行動する」
それは、商業集積地(これは就業集積地とほぼイコールです)に人々はほぼ決まった時間に向かうからです。そして、同じ地域に住む人々にとっては、駅やバスなどの交通手段が共通なためです。
交通手段が自動車であっても、使える道路は限られてしまいます。Aさん専用の道路、Bさん専用の道路などというものはありません。つまり、自動車で行くにも道路や行動方向、つまり、行動ベクトルは同じなのです。
もちろん、「行動ベクトルとは反対の方向にも行く人はいるじゃないか」と店長のあなたは言うかもしれません。その通りです。でも、それは少数派ですね。
また、「通勤・通学に行く方向と、買い物に行く方向が同じとは思えない」とあなたは疑問に思えるかもしれません。
とりわけ、大きなショッピングセンターがあちらこちらにあるような地方になるとこの疑問の通りかもしれません。
それでも、10km~20kmという大きな範囲を考えてください。そうすると、職場がある、集中する地域と商業施設が集中する地域、つまり大都市はおおむね共通しています。
例えば、仙台市中心部から北東に40kmに石巻市があります(図2)。
図2 仙台市と石巻市は40kmほど離れています。
すると、この両市からほぼ中間にある松島町の行動ベクトルはどちらの方向を向くでしょう?
仙台市中心部の小売業販売額は年間1620億円(500m圏)、これに対して石巻市のそれは200億円です。圧倒的に仙台市が大きいので、その中間、松島町の行動ベクトルは、仙台市方向になります(図3)。
図3 「統計てきめん2プレミア」で、松島町周辺の行動ベクトルを表示させます。
すると、県道27号線ロードサイド店の商圏は、右側(石巻市方面)に大きく広がった商圏を描きそうだということが分かって来ます。
これが分かれば、店長としては、「販売促進のためチラシやクーポンは西側よりも東側に重点的に撒く方がより効果が大きい」というような判断ができるわけです。
さらに、これから出す新店は、西側よりも東側に人口が多い立地に出した方が良いこともわかります。
では、首都圏などの大都市圏ではどうでしょう。統計てきめん(※)を使って表示した行動ベクトルと、実際の商圏を重ねて描いたのが図5です。
行動ベクトルは、黒丸から直線が突き出るように描かれています。
左図は千葉県市川市行徳駅近くのロードサイド店舗です。行動ベクトルは南東から北西に向かっています。それに対して、商圏は南東に向かって広がっています。
右図は東京都八王子市の西、楢原周辺です。こちらは、行動ベクトルが西から東に向かっています。これに対して、商圏は、東側は1km辺りで途切れますが、西側には3km以上広がっています。
これらはほんの一例ですが、大都市圏でも「人々の大きな流れ=行動ベクトル」がわかれば商圏の広がり方が多くの場合、推測できます。
図4 地方の場合、大都市に向かって行動ベクトルを描けば、商圏もこのように描くことが可能です。
※ 「統計てきめん2プレミア」 商圏情報や行動ベクトルを表示させることができるGISソフトウェア。月ライセンス8,023円~。(有)ソルブ
「統計てきめん」の地図使用承認(C)昭文社第55G15号
はやしはら やすのり
売上予測コンサルタント。有限会社ソルブ代表。東京大学卒業。日本マクドナルドで出店調査を担当。独自に深めた立地理論をもとに多くのチェーン企業の経営者、個人起業家をコンサルティングしている。著書に『実践 売上予測と立地判定』(商業界)、『最新版 これが「繁盛立地」だ!』(同文館出版)など。
統計てきめん2プレミアのダウロードサイト
統計てきめん2プレミアの紹介動画5分
林原安徳:有)ソルブは、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。
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