突然お客が来なくなった理由 連載67-2

売上予測 30年の実績

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突然お客が来なくなった理由 連載67-2

店長の立地,店舗営業,立地について,販売促進,飲食店経営

2021/01/03 突然お客が来なくなった理由 連載67-2

3.動線の変化

一般的にTGとTGとの間には人々が行き交う経路ができます。

この経路のことを「動線」または「行動線」と言います。

動線はたいてい最短経路が選ばれるのですが、土地の高低差や障害物の存在などの事情によりさまざまに変化します。

道路工事があれば迂回せざるを得ず、夜間照明がなければ動線も出来ません。

物理的に通れなくなれば、当然ですが、動線は消滅し、動線がなくなればその動線を使っていたお客様はいなくなります。

動線は、その位置が少しずれただけでも影響を与えます。

たとえば、横断歩道の位置です。

これがほんの2・5メートルほど店に近くなるように横にずれただけで売上が30%増えたという事例があり、ことことは反対に、元に戻れば(2・5メートル減れば)売上も30%減ってしまうということを意味しています。

 

 

横断歩道

図3 マクドナルド中野店前で起きた横断歩道の変化

当初Aの幅であったものが、Bの幅の分約2.5メートル増えました。

4.同業店のオープン

とりわけ同業店が近くで大々的にオープンするようなときは要注意です。お客様は自由です。新しいお店に惹きつけられてそちらへ向かうのも仕方がありません。その代わり時間が経つとともにお客様が戻ってきてくれたらあなたの店が優秀と言うことになります。

しかし、次の場合はどんなに自店舗が頑張っても回復不能となることがあり、要注意です。

(1)同業店がTGに近いところに出店した。

(2)同業店が動線上に出店した(自店舗は動線上にない)。

(3)自店舗はTGや動線上から見えないのに、同業店は見える。視界性が良い。

(4)自店舗は地階(または2階以上)にあるのに、同業店は路面店(1階だ)。

(5)同業店は自店舗の2倍以上の広さがある

 

 

5.視界性の消滅

信じられないことですが、夜間照明がまったく点いていない店を偶に見かけます。もちろん、これは点け忘れが原因ですが、笑えません。窓ガラスがあって内部照明が漏れている店ならまだしも、地階の店などでは致命的です。

ビルの外装工事などのため、お店の入り口が見えなくなってしまう。こんな時は、とりわけ大きな目立つ臨時看板を出してもらえるようしっかりオーナーと交渉しておきましょう。

工事だから仕方ないなどと決して諦めてはいけません。

店が見えなくなることもお客が突然来なくなる大きな原因になります。

 

6.店に来られない

 

店前道路で工事を始めて駐車場に入れなくなった。エレベーターが止まってしまった。お祭りの神輿や人々で店の前が混雑して入れない。放置自転車がいっぱいで店の前を通れない。不審な人が店前にいる。様々な理由で店の中に入れない、駐車場に入れないという事態が起きます。

これは最悪ですね。

 

まとめ

お店は、お客様が来てくれて初めて成り立つものです。お店で努力していても来てくれなくなるのは立地上の大きな理由が発生したからです。上記を参考に原因を探し出して改善可能であれば直し(5、6は改善可能な場合が多いです)、不可能だとわかれば傷が深くならない内に撤収(閉店)することも視野に検討すべきでしょう。

 

 

 

 

はやしはら やすのり

売上予測コンサルタント。有限会社ソルブ代表。東京大学卒。日本マクドナルドで出店調査を担当。独自に深めた立地理論をもとに多くのチェーン企業の経営者、個人起業家をコンサルティングしている。著書に『実践 売上予測と立地判定』(商業界)、『最新版 これが「繁盛立地」だ!』(同文館出版)など。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小見出し含め2169

 

 

1 TGの出現で売上激減した店

商業施設ができる前は、駅TGから、動線Aができており商店街は賑わっており、店Xは開店以来月商2000万円を超す超繁盛店でした。

ところが、商業施設(TG)が完成すると、動線Bが生まれたが、動線Aは消滅。そのため、商店街は大打撃。店Xの月商も1200万円まで激減してしまった。その後、回復することなく店舗は撤退するに至る。それは開店してから31年後のことでした。

 

2 TGの出現で売上激減した店

大型の商業施設ができた途端、信号付交差点が新設されたこともあって、店Yの前の狭い片側1車線道路は、たちまち一日中渋滞するようになり、売上は4割近く減少した。

 

図3 マクドナルド中野店前で起きた横断歩道の変化

当初Aの幅であったものが、Bの幅の分約2.5メートル増えました。

 

はやしはら やすのり

売上予測コンサルタント。有限会社ソルブ代表。東京大学卒。日本マクドナルドで出店調査を担当。独自に深めた立地理論をもとに多くのチェーン企業の経営者、個人起業家をコンサルティングしている。著書に『実践 売上予測と立地判定』(商業界)、『最新版 これが「繁盛立地」だ!』(同文館出版)など。昭和31年12月生58才。http://www.sorb.co.jp

 

 


 

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