あなたの店は『誰も知らない』その1 連載63-2

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あなたの店は『誰も知らない』その1 連載63-2

店長の立地,視界性・看板,飲食店経営

2020/12/24 あなたの店は『誰も知らない』その1 連載63-2

 条件3.視界退行がないこと。

視界退行が起きるのは、自店の看板の周りに、強い印象の物体があるような場合です。例えば、マクドナルドやコカ・コーラ、ソニーとかいった有名ブランドの看板があったり、見落としてはいけない道路交通標識や信号があったりするような場合です。こういう強い印象の物体があると、見る人の気がそちらへ行ってしまい、弱い印象の自店の看板には向かなくなってしまい見えなくなってしまうのです(図5)。たくさんの人がいる中で、大声を出す人が一人現れるとそちらに人々の注意が向いてしまうのと同じような現象です。強い印象の物体が周りの存在を隠してしまうのでハロー効果とも呼ばれる現象です。

 

視界退行

図5

 条件4.視界縮小がないこと。

これは見る側の問題で、徒歩の場合はあまり起きません。車のようにスピードを出して走っているときに起きる現象です。例えば、道路がカーブに入ったとき、ドライバーの視線は曲がる方向に移そうとするのですがなかなか追いつきません。どうしても視野が狭くなってしまいます。そのため、ゆっくり走っていれば見えるはずの道路カーブの内側の「看板」も「店」も見えないようになります(図6)。

 

 

視界縮小

図6

 

また、車のスピード自体も視界を縮小させます。時速40キロで走っていた時に見える視野も、80キロや100キロになると見えなくなってしまいます。スピードを出している人には見えないということです。

 条件5.視界離脱がないこと。

看板がごく自然に見えて、「お店がある」ことを認識できたとしても、肝心のお店が見えず「どこにあるか」がわからないため車のハンドルを切り損ねるということが起きます。これが視界離脱です。看板が見えたらそれに対応する店そのものも知覚できないと人は安心して知覚し行動に移すことはできないのです(図7)。

 

視界離脱

図7

 

この場合も、結局はお店を認識することには至りません。もちろん記憶にも残りませんし、利用体験も得られません。

 条件6.視界補助があること。

車ドライバーの視界は、平均的にプラスマイナス4度の範囲にあるとされています。これは100メートル離れていれば14メートルくらいの高さ(=電柱の高さ)に匹敵します。ですから、遠くから看板を見えるようにするにはこの程度の高さであれば良いのですが、店に近づくとかえって見えなくなってしまうのです。

つまり、せっかくの看板も視界外になってしまうからです。この場合でもしっかり店の存在を知らせるのが、低い背丈の補助看板となるわけです(図8)。これを視界補助と呼びます。

視界補助

図8

 

まとめ

さて、「見える」ための条件をよく理解できたでしょうか?いつも何事もなく見えていると思っていた自分の店を、これらの条件に照らしてよく見直してください。とりわけ、条件2や条件3は、よほど客観的に見ないとわからないものです。

そして、もしこれらの条件を1つでも満たしていないような場合は、人々には「自分の店は見えていない」と思って、対策が必要ですよ。

 

 

はやしはら やすのり

売上予測コンサルタント。有限会社ソルブ代表。東京大学卒。日本マクドナルドで出店調査を担当。独自に深めた立地理論をもとに多くのチェーン企業の経営者、個人起業家をコンサルティングしている。著書に『実践 売上予測と立地判定』(商業界)、『最新版 これが「繁盛立地」だ!』(同文館出版)など。

 


 

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