すり鉢商圏と丘の上商圏、そして行動ベクトル

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すり鉢商圏と丘の上商圏、そして行動ベクトル

立地について,商圏

2019/06/15 すり鉢商圏と丘の上商圏、そして行動ベクトル


たとえば、物件(店舗)のまわりの土地が、物件の場所より高い(すなわち、傾斜になって、まわりが丘のようになっている)ような構造、すり鉢構造を思い浮かべてください。

丘に住む人々は、日常生活において何らかの理由で、「必ず」丘から降りてきます。
そして、物件前を通ることになります。こういう商圏の構造を「すり鉢商圏」と呼びます。「多くの人と接触する機会が増える」ことと、その物件から先には、同等の店がないという事情から、「すり鉢商圏」は、「売れる、稼げる」商圏であることが多いのです。

商圏構造 すり鉢構造

 

その反対が、「丘の上商圏」です。
くれぐれも、丘の上に、店を出すようなことをしてはいけません。

「商圏の構造」におけるもう一つの側面は、「人々の日常行動の方向」を問題にします。
人々の日常行動の中には、通勤・通学などのようにきわめて拘束性の高い行動もあれば、購買行動やレジャー活動のように、拘束性が低く=自由性が高い行動があります。

そして、特筆すべきことは、いずれの場合においても、「同じ地域に住む人々は、同じような方向へ、日常行動を起こす」という現象です。
例えば、○○団地とその周辺に住んでいる人を考えてみましょう。
バス停ができたとします。その人達の多くは、このバス停を使うようになるでしょう。

量販店が近隣にできたとしましょう。やはり、ここの住民の多くが、その量販店を利用するようになるでしょう。

さらに、東京のような大都会が、半径20km内にあったとしましょう。たぶん多くの人がその都会に出向く機会があるはずです。
このように、地域の大多数の人々が行動する、似たような方向を、「行動ベクトル」と呼びます。
この行動ベクトルは、それぞれの地域に特有のものです。
例えば、さきほどの「すり鉢商圏」は、まわりの丘から、物件(店舗)への行動ベクトルが形成されている、と見ることもできます。
住民がいる場所と、駅、大型小売店の位置、停留所、公園など、そうした施設との位置関係から、行動ベクトルが決まってきます。
人口や世帯数の多い地域から、行動ベクトルが物件(店)のほうに向かっている商圏と、その反対の方向に向かっている商圏とでは、どちらのほうが、優良な立地だと思いますか?

もちろん、前者ですね。

 

 

 

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