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売上予測を回転率法で行う方法
売上予測をエクセルで極める その51 回転率法
前回は、売上予測の一番簡単な方法は「平均予測法」だという話しをしました。過去に出店したことのある店、あるいは同業店の売上を平均して予測しようというものでした。 しかし、このやり方は客観的で誰もができる方法ですが、決して高い精度の予測ができるわけではありません。ただ、他の予測法の精度についてその高さを比較する基準にはなります。 では、もっと「正確に」売上予測を行うにはどうしたら良いでしょう。 古くから飲食業で用いられている方法に、「回転率法」があります。今回はこの方法について話してまいります。 この方法は、「客席数」を元に売上を予測するものです。1日に客席がお客様で何回使われるかを求めます。これを、回転率と言います。例えば、客席が25席あって、来客数が50人であれば、回転率は50÷25=2回転となります。予測に際してはこの回転率をいくつにするかがポイントです。
本当にあった回転率法を使った売上予測 これは、20年ほど前に新しい天丼チェーン店を立ち上げるべく作った企画書の中で、実際に用いられた売上予測です(話は企画レベルで消えたので、現在実在する天丼チェーン店とも無関係です)。やや古いですが今でも十分参考になるので取り上げます。 まず、平日1日を昼食時間帯(11:00~17:00)と夕食時間帯(17:00~22:00)に分けます。これは、客層や来店動機が異なるからです。 この店の客席数は40席です。 昼食時間帯は、回転率は「5」で、平均客単価が600円。夕食時では回転率「3」で、客単価はやや上がって650円としています。
すると、昼食時間帯の売上は、40×5×600で=12万円(①)。夕食時は、同様に40×3×650で7万8千円(②)。 また、客席を使わない売上、つまりテイクアウトも予測します。昼食時は100個、客単価が500円で5万円(③)。夕食時は50個、客単価が550円で27,500円(④)になります。 ①から④までを合計すると、1日で27万5500円となります。これが、平日の売上です。
次に、曜日別の繁閑比を出します。 ここでは、平日が「1」、土曜日が「0.8」、日・祝日が「0.6」という値になっています。普通ならば、平日より休日の方がどんなお店も売れるものですが、ここの場合、住民が少なく、就業者が多く、いわゆるオフィス性向の強い街でしたので、こうした逆転した繁閑比にしました。 (人口33百人、昼間人口12万人 地図と統計参照) この繁閑比の値を日数分合計します。平日は22日、土曜と日祝日はいずれも4日で、合計30日で計算しています。すなわち、1×22+0.8×4+0.6×4で、=28となります。 これに、先ほどの平日売上を掛け合わせますと、27.55(万円)×28で、771(万円)となります。 つまり、売上予測は、月商770万円です。
23/06/12
22/05/20
21/12/30
21/08/04
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売上予測をエクセルで極める その51 回転率法
前回は、売上予測の一番簡単な方法は「平均予測法」だという話しをしました。過去に出店したことのある店、あるいは同業店の売上を平均して予測しようというものでした。
しかし、このやり方は客観的で誰もができる方法ですが、決して高い精度の予測ができるわけではありません。ただ、他の予測法の精度についてその高さを比較する基準にはなります。
では、もっと「正確に」売上予測を行うにはどうしたら良いでしょう。
古くから飲食業で用いられている方法に、「回転率法」があります。今回はこの方法について話してまいります。
この方法は、「客席数」を元に売上を予測するものです。1日に客席がお客様で何回使われるかを求めます。これを、回転率と言います。例えば、客席が25席あって、来客数が50人であれば、回転率は50÷25=2回転となります。予測に際してはこの回転率をいくつにするかがポイントです。
本当にあった回転率法を使った売上予測
これは、20年ほど前に新しい天丼チェーン店を立ち上げるべく作った企画書の中で、実際に用いられた売上予測です(話は企画レベルで消えたので、現在実在する天丼チェーン店とも無関係です)。やや古いですが今でも十分参考になるので取り上げます。
まず、平日1日を昼食時間帯(11:00~17:00)と夕食時間帯(17:00~22:00)に分けます。これは、客層や来店動機が異なるからです。
この店の客席数は40席です。
昼食時間帯は、回転率は「5」で、平均客単価が600円。夕食時では回転率「3」で、客単価はやや上がって650円としています。
すると、昼食時間帯の売上は、40×5×600で=12万円(①)。夕食時は、同様に40×3×650で7万8千円(②)。
また、客席を使わない売上、つまりテイクアウトも予測します。昼食時は100個、客単価が500円で5万円(③)。夕食時は50個、客単価が550円で27,500円(④)になります。
①から④までを合計すると、1日で27万5500円となります。これが、平日の売上です。
次に、曜日別の繁閑比を出します。
ここでは、平日が「1」、土曜日が「0.8」、日・祝日が「0.6」という値になっています。普通ならば、平日より休日の方がどんなお店も売れるものですが、ここの場合、住民が少なく、就業者が多く、いわゆるオフィス性向の強い街でしたので、こうした逆転した繁閑比にしました。
(人口33百人、昼間人口12万人 地図と統計参照)
この繁閑比の値を日数分合計します。平日は22日、土曜と日祝日はいずれも4日で、合計30日で計算しています。すなわち、1×22+0.8×4+0.6×4で、=28となります。
これに、先ほどの平日売上を掛け合わせますと、27.55(万円)×28で、771(万円)となります。
つまり、売上予測は、月商770万円です。