クリーニング店の立地分析

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クリーニング店の立地分析

立地について

2018/11/08 クリーニング店の立地分析

【お客さんにリピートしてもらえる立地とは
~クリーニング店の分析から見えてくる事実~】


「うちのお店は、 1回だけ来てもらえればそれでいい」
「リピーターなんかいらない」

そんなことを言うショップビジネス経営者は、
そうそういるわけがありませんね。

基本的にほとんどの人が、
「できればリピーターになってほしい」
「何度でも来店してほしい」

と考えているはずです。

 

そのために、多くのお店は、
営業力(お店の中身)に心血を注ぎます。

もう1度食べたいと思えるおいしい料理、
もう1度来たいと思える良質なサービスを、
提供しようと努力するわけです。

そしてそれは、勿論とても大切なことです。

 

しかし、ここで多くの人が勘違いしてしまう落とし穴があります。

 

よく、お店の中身に自信がある経営者ほど、
「1度来てもらえれば良さが分かってもらえる」
と仰います。

大部分の経営者はここで、ウェブ広告やSNSなどで発信し、
その「1番最初の来店」を促そうとします。

けれども、現実的には、立地が悪ければ、
なかなか集客はうまくいきません。


ですので、ちゃんと本質に気付いた方々は、
その「1番最初の来店」のために、
立地を真剣に考え始めます。

ここまでで、「70点」です。

 

問題は、お店の立地を、
「1番最初の来店さえしてもらえればいい」
というように考えていないか、ということです。

つまり、
「1度来てもらえればお店の良さは伝わるから、
そこから先のリピートには立地は関係ない」

としてしまうこと。

これが、落とし穴なのです。

 


リピーターがちゃんと獲得できるかどうかについても、
「立地」が占める影響力はきわめて大きいのです。


ご自身が、お客さんの立場になって考えてみてください。


確かに、どこでも食べられるようなクオリティの料理を出すお店なら、
そういったお店に求めるのは、「アクセスの便利さ」です。

「通勤途中にあるから寄るけど、
駅の反対側にあったら行かない」

というような心理が働きますね。


けれども、料理のクオリティがとても高く、
駅の反対側に行ってもわざわざ食べたくなるとしても、
「隣町」にあったら、どうでしょうか?

もしくは、家から車で何十分もかけなければいけない場所にあったら、
そのお店がいかにおいしいかを分かっていたとしても、
何度でも通いたくなるでしょうか?

 

お客さんは、「リピートしたくなるお店」に出会った時、
心の中で天秤にかけています。

「おいしい料理をまた食べたい」という気持ちと、
「そのためにわざわざ来てもいい場所か」という事実とを、です。

そこで前者が勝った時に、 再来店・・・・リピートをしてくださるのです。

 

ですから、リピートをしてもらうためには、
「お店の中身のクオリティ」が、
「わざわざ行く面倒さ」に勝たなければいけない
ということです。

当然、立地が悪く、 後者の「面倒さ」が大きくなるようであれば、
お客さんにリピートしていただこうと思ったら、
それ相応に、かなりクオリティを高めなければいけません。

「確かにそこそこクオリティは高いけど、
そんな不便な思いをしてまでわざわざ行くほどじゃないな」

と思われてしまったら、リピートには繋がりません。


どんな場所でもリピートをしてくれる可能性があるとしたら、
相当にその人がそのお店のファンになってしまっているか、
またはそのお店が「日本一」くらいのクオリティの高さである場合です。

 

基本的には、お客さんが、

「これくらいの場所で、このクオリティならば、
またリピートする価値がある」

と思ってくれるような立地を、
しっかり探さなければなりません。

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では、そういった立地とは、どのような立地でしょうか?


その答えのひとつは、表題にもあるように、
「クリーニング店」の分析をすることで見えてきました。


「クリーニング店」の特徴として、
「お客さんは必ず2回来店しなければならない」
という一面があります。

洗濯物を、 預ける時と、引き取る時ですね。

いわゆる「クオリティを知ってからリピートする」とは、
厳密に言えば少し違う概念ではありますが、少なくとも、
「お客さんが2回目以降の来店を意識する」
ということにおいては、共通しています。


どこのクリーニング店を利用するか選ぶ時、必ず、
2回目の来店(引き取りに行く時)のことまで考え、
行きやすいお店を選ぶわけです。

アクセスしにくい場所のクリーニング店を選んでしまえば、
それだけ、引き取りに行く面倒さが増すからですね。

 

こうしたことから、

「クリーニング店が繁盛する立地」

というのは、同時に、

「お客さんがリピートしやすいと思える立地」

でもあるということが、想像できると思います。

 


では、 具体的にどんな「立地」ならば、
クリーニング店の繁盛立地に成り得るかということについては、
大きく分けて、2つの要因がありました。

その2つ以外も様々な要因があり、
売上予測については当然それらを加味するのですが、
とりわけその2つの占める影響度は大きかったということです。


それが、「周辺人口」「TG」です。

 

まず、通行人対象ならば500m圏内、
ロードサイドならば12km圏内に、
どれくらい人が住んでいるかが重要です。

お店にとって「周辺人口が多いこと」とは、言い換えれば、
「そのお店の場所を『近い』と思える人が多いこと」です。

少なくとも2回行かなければ行けない場所だからこそ、
なるべくなら家から近いお店を選ぶのは当然ですね。


ただし、 このことを他の業態に当てはめる時は、
必ずしも「周辺人口」であるとは限らないのでご注意ください。

クリーニング店は、基本的には「住民」をターゲットにするため、
そのターゲットを表す「人口」が強く影響するのです。

就業者が、 自分が働いているオフィスの近くでクリーニングを利用することは、
あまり頻繁に考えられることではありません。

(会社がお店と提携して、従業員の制服などを
クリーニングに出すことはあります)


したがって、言い換えればこのことは、
「自店のターゲットになる人が多いことが重要」
となります。

買い物客をターゲットにしているお店なのに、
オフィス街や住宅街などに出店しても、
それは「リピートしやすい場所」とは言えません。

 


また、2つめの「TG」については・・・・

これまでに何度もお話していますように、
お店の売上げには「TG」がきわめて重要であるわけですが、
とりわけその影響力は、クリーニング店では大きいものです。


そもそも「TGに近い」ということ自体が、
「多くの人にとって行きやすい/便利な場所にある」ということです。

駅前だと繁盛する、というのは、
駅の利用者にとって、お店が駅に近いと利用しやすいからにほかなりません。


なお、「TG」には様々な種類がありますが、
(駅・商業施設・交差点など)
クリーニング店にとって最も効果的な「TG」とは、

「スーパーマーケット」

です。


それも、少し想像を働かせれば、当たり前の話ですね。


クリーニング店を最も利用することが多い客層とは、
「主婦」であるからです。

そして、 「主婦」が日常的によく利用する場所といえば、
その代表的なものがスーパーであるというのは、
誰も疑うことはないのではないでしょうか。

多い人であれば、毎日通うスーパー、
その一角にクリーニング店があれば、
まったく心理的負担を感じずに利用できるわけです。


事実、多くのスーパーマーケットにおいて、
その近辺を歩いてみると、クリーニング店が見つかります。

中には、スーパーの中に出店しているという場合も、
全然珍しくありません。よく見る光景です。


こうしたお店は、当然売上げが高い傾向にあります。

 

 

「周辺人口」と「TG」だけでは決まりませんが、
しかしそれでも、売上げの6070%くらいは、
この2つの要因で説明がついてしまいます。


「人口」が少なく、「TG」からも離れているクリーニング店は、
ほとんど売上げが奮わない店舗ばかりです。

そういったお店は「複数回行くには不便だから」ですね。

 

このことから考えると、
「お客さんがリピートしてくれる立地」
とは、

「商圏規模」が大きく、「TGに近い」立地

ということになります。

 

これらを外してしまっては、結局のところ、
どんなにクオリティの高い営業内容のお店でも、
それに見合ったリピーターを掴むことは、
非常に困難になってしまうということです。


なお、「商圏規模」が大きく「TGに近い」立地とは、
お客さんの来店動機から考えると、
「衝動来店」向けの立地が思い浮かびます。

<参考>
「たまたま来店」のお客さんの捕まえ方

いわゆる、ファストフードなどが出店しているような、
誰が見ても分かりやすい一等立地ですね。

けれどもこうした立地は、ご存知の通り家賃が高く、
おいそれと手を出せない場合の方が多くあります。

 

そのため、お店の営業内容に自信がある人ほど、
立地をしっかり勉強していたとしても、
「目的来店」向けの場所を選んでしまいがちです。

<参考>
「わざわざ来店」のお客さんの掴み方

確かに、これは間違いではありませんが・・・・
お客さんがわざわざ来てくれることにばかり頼ってしまい、
アクセスの利便性をおざなりにしてしまっては、

「相当強い目的意識をお客さんに持ってもらわなければいけない」

という、新たなハードルを生み出すだけです。

 

したがって、リピーター獲得を目指すなら、
「衝動(たまたま)来店」でも「目的(わざわざ)来店」でもなく、
「効率(ついで)来店」を目指すことが推奨されます。

<参考>
「ついで来店」のお客さんを逃さない方法

クリーニング店が、
「スーパーに行くついでに行ける」
ということがプラス効果であったように、

どこかに行く、 用事を済ませる「ついで」に行ける場所というのが、
そこがいわゆる一等地でなくても、
リピーターを獲得しやすい立地になるのです。

 

 


コンサルティングをしていると、非常に、
誤解をされている方が多くいらっしゃる問題です。

 

「お客さんをお店に呼び込むまでが『立地』の力で、
来てくれたお客さんの心を掴むのは『中身』の力だ」

と考えてしまうのは、これは誤りです。

来てくれたお客さんの心を掴み、リピートを促すのにも、
立地の力はとても重要なものになるのです。

 

むしろ、この話は、逆の方が正しいとも言えます。

なぜなら、

「1度くらいなら、多少不便な場所にあっても、
物珍しさや販促活動の効果によって来店してくれる」

ということがあるからです。


ポスティングに力をかけたり、ウェブ発信をしたりして、
「1度くらいは来てみてください」
というのは、 そこまで難易度の高い話ではありません。

むしろ問題は、その後なのです。


人は、知らないものに対して好奇心を抱き、
それゆえにそれを知ろうと来店してくれますが・・・・

1度知ってしまった、既知のものに対しては、
冷静に天秤が働きます。

「この場所でこのクオリティなら、
1回体験すればもう十分だ」

というように、むしろ1度来店してくれたからこそ、
2回目の来店のハードルが高くなる場合もあるのです。

 

ですから、リピーター、つまり2回目以降の来店を期待するのであれば、
なおさら、「立地」選びには、気を付けなければなりません。


このことを、忘れないでいただきたいと思います。

 

 

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私は、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。

 

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