重回帰分析の出来は、データの多さでなく、残差分析の深さで決まる。

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重回帰分析の出来は、データの多さでなく、残差分析の深さで決まる。

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2018/01/11 重回帰分析の出来は、データの多さでなく、残差分析の深さで決まる。

重回帰分析の出来は、データの多さでなく、残差分析の深さで決まる。

 

私の会社に訪れた人でたいへん印象が残った人がいる。

たくさんの説明変数、確か、200~項目くらいの変数と、100店舗位のサンプル数をお持ちになって、

「これで、売上予測モデルを作っていただけませんか」と来られた人だ。

この方とは、その10年近く前に、やはり、売上予測モデル構築のためのプロジェクトを行っていた。

その後、そのプロジェクトに関わったメンバー(10人ほどいらした)のほとんどは、部署が変わるなどしていなくなっていた。

そのため、この人だけがその後続けてきて、そろそろ第二世代の売上予測モデルを作りたいと重回帰分析に取り組んだ矢先であった。

 

重回帰分析のやり方は、「残差分析」に尽きる。

重回帰分析で作られる重回帰モデルは、モデルであるから理論値を算出するだけに過ぎない。

当然ながら、実際の売上とは、差異が生まれる。

そこで、実際の値−理論値 を「残差」と呼んでいるが、この残差こそ、分析に関わる宝の山である。

zansa

重回帰分析してみるまでは、まったく不明だった説明変数が生まれるのも、この「残差」が発現するからである。

今まで、売れているA店と売れていないB店の立地の違いが何であるかを考えてきたが、

それが、「残差」が大きくプラスに出るC店と、マイナスに大きく出るD店との立地の違いを調べ、発想する必要に変わる。

 

この「残差」要因を見つけ出すことこそ、重回帰分析の真骨頂である。

しかも、この要因は、すでに用意してあったどんなデータとも異なっている、つまり、今までのデータは何の役にも立たない ことがほとんどなのである。

 

 

つまり、重回帰分析とは、最初にデータありきでは決してない。重回帰分析とは、最初に残差分析ありきである。

データの組合せをうまくやれば、答えが出る(重回帰モデルが作れる)というものではなく、

残差分析を真剣に行うからこそ、必要なデータが何であるのかがわかるのである。

この点は、弊社とプロジェクトを組んだ「高精度/売上予測モデル」構築メンバーには、口酸っぱくして伝えている。

しかし、冒頭の元プロジェクトメンバーの人は、その肝心なことを忘れてしまったようだ。

また、このことは、統計学を生業としている人達のほとんどは知らない。

統計学をどんなに勉強しても、高精度/売上予測モデルが作れない理由がここにある。

 

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