4つのマーケットが売上に大いに関係する

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4つのマーケットが売上に大いに関係する

立地について,店舗開発

2019/06/30 4つのマーケットが売上に大いに関係する

 

店舗開発と売上予測(48-1)マーケットの求め方 1
マーケットには、超広域マーケット、広域マーケット、中域マーケットそして、リトルマーケットの4つがあります。

 

この概念は、実は、あのマクドナルドの出店なくしては見つからなかったものです。

それまで、どんな業種業態の店であれ、高い売上げが望まれるかどうかは、「通行量」と「商圏人口」の2つを調べれば良いということになっていたからです(未だにこれを金科玉条のように主張している人がいるのはたいへん残念ですが・・)。
ですから、日本上陸直後の1970年代、マクドナルドも、開店前の立地調査ではその2つをいつも徹底的に調べていました。
朝は8時から夜は20時までの12時間、平日と休日の2日、店の周りにあるあらゆる方向の通行人の数を男女別に数えます。自転車数を数えたこともあります。自動車が通る道ならもちろん自動車も数えます。
商圏人口にしてもそうです。今みたいに便利なソフト(例えば弊社で扱っている「統計てきめん」)がない時代でしたから、市役所、区役所に出向いて、町丁目別の人口統計表をコピーしたり、手書きで写したりしてきます。
その次に、店舗の周辺の地図を購入し、「どこからどこまでが商圏になるか」を「勘と経験」を元に設定し、町丁目別の人口を集計していきます。

こうやって、徹底的に10年以上調査してみてわかったこと。
それは、「通行量」も「商圏人口」も、売上げの高低には、それぞれ5パーセントくらいしか関係しない=ほとんど関係ないということでした。

そして、もうひとつわかったこと。

商業
「通行量」や「商圏人口」よりも、関係してくる数字、それが「マーケット」でした。
正確にいうと、物件の周辺の「年間小売販売額」や「年間飲食販売額」です。

後者は、1994年以来、調査されていませんので、今はマーケットの大きさは、前者の「年間小売販売額」で知るしかありません。

 

ここから、少し余談になります大事なことなので書いておきます。
実は、マクドナルド内でも、こうした立地の秘密(というか、“経験則”)を知ることができたのは、出店調査部など、ほんのごく一部の人間でした。

 

ですから、経営の舵を握るとされる経営企画部の人でさえ、頓珍漢な経営戦略を書いていたことがあります。
何が「頓珍漢」だったかと言うと、「これから後、何店舗のマクドナルドを出店できるか」という大事な数字を出すために、「駅乗降数」や「市区町村人口」を使っていたことです(マクドナルドの名誉のために付け加えておきますが、その頓珍漢は1980年代後半のほんの数年のことです)。

「駅乗降数」は、ご存知の人がいるかもしれませんが、ひじょうに集計しづらい数字です。それは、路線ごとの「乗り換え」人数をどう処理するかによって、まったく異なった数字になってしまうからです。
こういうのは、基本データとして、よろしくない。
「市区町村人口」というのもよろしくない。購買流入の高い市区町村もあれば、購買流出の多い市区町村もある。「人口」だけで、「店数」の基準を作ることはできない。これが、今の真実です。

「駅乗降数」や「市区町村人口」では、正しい出店戦略を作ることはできません。

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