「良い」立地は危ない立地

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「良い」立地は危ない立地

立地について,店舗開発

2018/12/04 「良い」立地は危ない立地

10人中8人が「良い」と言う立地に出店してはいけない理由】


立地調査をせず、取り急ぎ「なんとなく」で立地の良否を知るための方法は、

「坪当たり家賃単価(以下、 坪単価)」を見ることです。

 

この坪単価が高ければ高いほど「良い立地」であり、逆に、低ければ低いほど、「悪い立地」ということです。

一般的に言えばその通りです。
数多くの物件を見ていくと、 「立地の良否」と「坪単価の高低」に、相関関係があります。


しかし、坪単価さえ分かれば立地調査をしなくてもいいか?

それらに「相関関係」はあれども、直接的な「因果関係」はないのです。

つまり、「立地が良い」から、「坪単価が高い」という、そういう理屈ではないということです。


ではなぜ坪単価が高くなるかというと、それは、「市場原理が働いているから」です。

 

「その物件を欲しがる人が多いから高くなる」のです。


では、物件を欲しがる人というのは、全員が「立地の良さ」を理由にしているか?

 


大抵の場合、物件前の通行量が多かったり、交差点角地であったり、 商業施設近くであったりすると、坪単価は高くなる傾向にあるようです。

反対に、裏通りであったり、駅から遠かったり、地下や空中階の物件であったりすると、それだけでかなり安くなることもあるようです。


けれども、 このコラムを読んでくださっている方の多くが、「通行量が多い」「交差点角地」「商業施設に近い」というだけで立地が良いとは言い切れないことも、

逆に、「裏通り」「駅から遠い」「地下や空中階」であっても繁盛する可能性はあるということも、よくお分かりになっているでしょう。


また、人々が物件を欲しがる理由は、そうした立地の要因以外にも、

「交通の便が良いから」「外観のイメージが良いから」「表通りにあるから」

などのような、 「なんとなく良さそう」という、感覚的、主観的なものが多々あります。


そういった諸々の理由が合わさり、その物件に出したいと手を挙げる人の多さから、家賃相場は決まってきているのです。

 

坪単価が高い物件は、 それだけ多くの人が欲しがるわけですから、傾向としては立地も良いことが多いでしょう。
その物件なら売れるだろうと思う人がたくさんいる、ということです。

けれども、立地の良し悪しが直接的に関わっているわけではないため、多くの人が手を挙げ、 坪単価が高まっていくうちに、いわば、「坪単価が立地の良さを上回ってしまう」ということが、発生します。


立地の良い物件であることは間違いなかったとしても、それ以上に坪単価が高すぎるため、
そこに出店しても結局は利益が取れない、 なんてことになってしまうわけです。

 

これが、10人中8人が「良い」と言う立地は、あえて避けるべき理由です。

市場原理によって、本来の立地の価値が、覆い隠されてしまうわけです。


かといってもちろん、10人中8人が「悪い」と言う立地にも、それだけ目に見えるリスクが大きいということですから、家賃が安いからと手を出せば痛い目を見ます。

 

ですから、他の多くの人たちがあまり目をつけないところを、しっかりと見るべきです。


それが立地判定をするということであり、立地眼を養うということです。

そういった物件を見つけ、その立地の良否に見合った、適正な家賃を支払い、お店として利益を上げていく。これが、理想のやり方です。

 

それでは最後に・・・・「他の人たちがあまり目をつけない」、
しかしそれでいて「立地が良い」物件を探す、ひとつの事例です。

 

駅の近くで、バスターミナルと駅が、 やや離れたところにある街です。

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一般的にこうした構造だと、多くの人が動線(A)のように行動します。

確かに、そちらがこの街のメイン通りであり、人通りもお店も多い、いかにも、
「繁盛しそうな通り」です。ここは当然、 家賃は周りと比べて高い状況です。


ところがこの街には、バスターミナルから駅へ、別のショートカット(近道)である、動線(B)があります。

地元に住んでいる人は、このことを知っており、多くの人が実際にはこの(B)を通っています。

しかし、(B)沿いは、まず道が狭いのです。車が通れるような道路ではないですし、
お店もいくつもあるのですが、狭い路地にぎゅうぎゅうに密集しているような印象で、
はっきり言って「きれい」ではありません。

見ただけのイメージだと、到底、 お店が繁盛するようには見えません。

そのため、(A)沿いと比べると、家賃は格段に安いようです。


けれども、(B)には地元住民の駅動線ができています。
つまり立地的には大きなプラスポイントがあるのです。そして実際、 この(B)沿いには小さな個人商店が建ち並び、地元客がしっかり来店している様子が見受けられます。


このように、しっかり立地の良否を見てみれば、イメージや相場に惑わされず、(B)沿いの物件こそ、積極的に取りにいくべきでしょう。

 

あなたが出店を計画している街は、どうですか?

坪単価の相場だけを見て、「立地が良いと家賃が高い」と、決めつけてしまってはいないでしょうか?


「隠れ繁盛立地」が無いかどうか、探してみましょう。

 

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私は、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。

 

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