建物の間口は入り易いこと。最大30%損をする。

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建物の間口は入り易いこと。最大30%損をする。

立地について,視界性・看板

2018/11/20 建物の間口は入り易いこと。最大30%損をする。

【「入り易い」と思われる間口を作るポイント
~最大30%のマイナス影響を軽減~】


立地を判定するというのは、必ずしも、
商圏を分析したり、TGとの位置関係を調べたりなど、
地理的な状況を把握することばかりではありません。

物件の建物そのものも、大事な立地要因です。


とりわけ、その物件への入り易さは、
売上げに直結する超重要ポイントです。

お客さんにとって入りにくい店は、
「立地が悪い」と言えるのです。


この「入りにくい」状態を作り出している建物制約を、
努力と工夫で改善すると、それだけで、
売上げアップに繋がる場合も多くあります。


今回は、この「入りにくさ」の改善について、
より詳細にお話していきます。

 

 


お店の入り易さについては、
建物制約の中でも、主に、「間口」に起因します。

「間口」というと、お店の入り口のことを指す場合が多いですが、
細かく言いますと、以下のように、様々な種類があるのです。


まず、 お客さんが出入りする「出入間口」
これは、ただ出入りのドアの幅だけを指すのではなく、
ドアも含めて、そのお店の出入口面全体の幅を指します。

それから、お店の看板が掲げられている範囲は、
「看板間口」と言います。

そして、物件の建物の最大幅である「建物間口」です。
その建物の、道路に面している幅を指します。

「出入間口」→「看板間口」→「建物間口」
の順番に間口は大きくなっていきます。

この3つがほとんど変わらない、というケースも、
稀にはありますが、基本的には、大きさは違います。


なお、車ドライバーを対象とした場合、
ここにさらに「敷地間口」が加わります。

通行人対象立地の場合はほとんどの場合、
「敷地=建物」なのですが、ロードサイドですと、
建物以外に駐車場などのスペースもあるため、
最も広い間口がこの「敷地間口」になります。

 

衝動来店客をメインにするような業態の場合、
この中でも「出入間口」が特に重要です。

とりわけファストフードやコンビニにおいては、
「出入間口」が3mを切るとほとんど死活問題です。

間口が狭すぎると、お店が見えにくくなります。

店前を行き交う人々が衝動的にお店に入るには、
その人たちの視界に入ることが絶対条件ですから、
これは致命的なマイナス点になります。

さらに、ランチタイムなどのピーク時間帯に、
混み過ぎて入口が詰まってしまい、
事実上入れなくなることもあります。

こうした時間はみな急いでいるにも関わらず、
「ファスト」フードで長い時間が掛かったり、
出入りが便利じゃない「コンビニエンス」ストアには、
お客さんが来店しなくなるのも自明の理でしょう。

 

居酒屋などのように、客単価が比較的高い業態においては、
間口はあまり関係なさそうに思えますが、
衝動来店客をメインで集客する業態に比べたらマシとはいえ、
やはり、間口が狭ければ集客力は落ちてしまいます。

さらに、お店が2階以上や地下にある場合、
「出入間口」は、さらに狭くなりがちです。

この場合の「出入間口」は「階段間口」とも言いますが、
これが5m程度の広さが取れることは滅多にありません。

それでも、ビルの外に専用階段があるなら良いほうで、
例えばその階段の回りに装飾を施して目立たせたり、
逆に、余計なものを取り払って少しでも広く見せたりすることで、
だいぶマイナス影響は軽減されます。

しかし、お店にアクセスするのに、
ビル内の階段やエレベータを使わなければならないと、
心理的な制約は、途端に大きなものになります。

 

ちなみに、出入間口の狭さを逆手にとって、
この間口を覆うほどに大きな内照式看板を設置したり、
門のようなものを作ったりなどして、
知覚突出性を高める工夫をしている事例もあります。

 

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「出入間口」は広いに越したことはありませんが、
どうしても十分な広さを確保できないようであれば、
こうした工夫をする方に切り替えることも方法のひとつです。

 

「出入間口」についての他のマイナス要素と言えば、
例えば、 間口が店前道路より高い、つまり段差がある場合や、
物件自体が道路からセットバックしている場合があります。

これらも、そういう構造自体が直接的にマイナスなのではなく、
その構造が「入りにくさ」などに繋がるからマイナスなのです。

ですから、 段差があるならスロープを設置できるか検討したり、
セットバックしているならその部分を有効活用できないか考えたり、
出店する前に、その辺りは必ずチェックするべきです。

その上でもし、そのマイナス面をカバーできないのであれば、
マイナス面1つにつき、 売上げが5~10%程度下がる、
というくらいの考えでいてください。

つまり、
「間口が狭い」
「段差がある」
「セットバックしている」

という3つが同時にある場合、
これらが1つも無かった場合と比べて、
売上げは15~30%程度下がります

勿論、他の立地状況次第なので一概には言えませんが、
しかしこれくらい下がることは少なくありません。


明るく、清潔であり、「入り易い」と思われることが、
お店の顔である「出入間口」の最低条件です。

その条件が満たせないようであれば、
(お客さんから入り易いと思われないようであれば)
売上げが大きく下がることは覚悟しなくてはなりません。

 


また、一方で、「出入間口」が広いにも関わらず、
その優位性を台無しにしてしまっている、
というようなお店があることも事実です。

例えば、「のぼり旗」を出し過ぎている場合などです。

お店の営業感を出すために設置しているので、
掲出者の気持ちは汲みとれます。

しかし、 この「のぼり旗」によって、
お店の看板を見えなくしてしまったり、
お店の出入口さえわからなくしてしまったら、
それは本末転倒というものです。

営業感を出して集客力を上げたいはずなのに、
「のぼり旗」があるせいで、
本当は来てくれるはずのお客さんさえ、
不意にしてしまうケースもあるのです。

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大きな建物間口を持て余しているような場合もあります。

道路に面している間口はきわめて広いのに、
その一部分にしか看板を設置していなかったり、
お店の「出入口」と思われる部分が極端に狭かったり、
それでは非常に勿体ないことです。

外装デザインの問題で仕方がないのならともかく、
広い間口は、工夫次第でいかようにも活用できます。

 

また、間口の広さのみならず、
「お店の中が見えるかどうか」
でも、入り易さは変わってきます。

心理的な負担は、お店の中が外から見渡せると、
それだけで軽減されることが分かっています。

ですから、中が見えるようなガラス窓を、
多くデザインすることが有効です。

多少コストはかかっても、
できることなら試すだけの価値はあります。

 

 

こうした「間口」に関するマイナス点を、
出店前に実査にてしっかり把握し、
その改善策を考えてから出店してください。

あまりにもマイナスが大きそうであれば、
別の物件を探す、というのが、
リスク回避の手段としては最も妥当なものです。


マイナスポイントがあるにも関わらず、
それに気付かないまま出店してしまったり、
本当は大きな影響があるのに過小評価してしまったり、
そうしたことが問題なのです。

せっかく、 商圏の質や、TG・動線などが良好でも、
この建物制約のマイナス点を軽視してしまったがゆえに、
想定した通りに売上げが高まらず、
撤退に追い込まれてしまうケースは多々あります

というより、そうした「立地が良い」物件こそ、
その良さによって先入観を持ってしまい、
「多少の建物制約なら平気だろう」
と軽視して、後で痛い目を見ることになりがちです。
そうならないよう、しっかりと気を付けるようにしてください。

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私は、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。

 

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