マクドナルドで売上予測の手法で精度が急に上がってきた理由(ワケ)2

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マクドナルドで売上予測の手法で精度が急に上がってきた理由(ワケ)2

売上予測調査部

2017/12/17 マクドナルドで売上予測の手法で精度が急に上がってきた理由(ワケ)2

マクドナルドで売上予測の手法で精度が急に上がってきた理由(ワケ)2

 

実は、マクドナルドで重回帰分析をやる前やまだ当てにならなかった頃、1980年代の売上予測の手法は、もっぱら”比較法”で行っていた。

売上予測したい候補物件が現れると、その候補物件と類似した店舗を2ないし4店舗を選び、それらの立地条件と平均月商を整理した比較表を用意した。

例えば、ロードサイドで交差点角地物件であれば、環八高井戸店、246号用賀店、環七大谷田店の3つと比べることになる。周辺人口、駅の有無、道路交通量、視界性評価、近隣TG、競合店の有無などを比べていく手法である。

こうした比較項目を使って、新店候補地における売上予測を行う。

とはいえ、この作業は、第三者が客観的に聞いていて納得のいく説明をしなければならない。会議には20人近くの一家言ある役員や部長、本部長クラスがずらりと並ぶ。お歴々の中で、いかに自分の意見を主張できるか、これにかかっている。

もちろん、その物件開発の担当者も意見することを許されている。ここで、低い売上が決まってしまったら、今までの苦労が水の泡である。

真剣に反論を試みる。店舗開発担当者は決して若造ではない。40代後半から50代後半までの油の乗り切った世代で、百戦錬磨の人達である。

 

しかし、調査部のプレゼンテーションは、店舗開発マンが何人かかっても打ち砕くことはできない。鉄壁の論理を展開する。

たいていの場合、店舗開発の要望した売上を下回る売上予測が出る。シビアに見ればこそである。店舗開発がいくら1800万円いくと主張しても、せいぜい1400万円どまりである。そうすると事業計画書を書き直さなければならなくなる。売上が400万円も下がれば当然である。

 

ただし、ひじょうに稀だが、調査部の売上予測値が、店舗開発の売上予想を上回ることがある。

すると、すかさず営業本部からシビアな質問が飛ぶ。営業にしてみれば、高い売上が予測されていて万が一その月商にいかないようなことがあれば、「営業は何をしているんだ。手を抜いているのではないか」くらいの言われ方をする。それは営業部のプライドが許さない。

 

調査部とて完ぺきではない。所詮人間のやることだからいつハズレてもおかしくない。

「商圏の拡がりが大きすぎるように思えるのだが・・・。なかなかこの地域は土地の高低が激しい上に、高速道路が横切っていてなおかつ、大きな河川があるから商圏は大きく分断されるのではないか。この辺りについての調査部の見解をもう一度お聞かせいただきたい」

要するに結果に納得できない、と言っている。

一度、プレゼンテーションしたにも関わらず納得できないのだ。したがって、調査部としてもう一度同じ理由をするわけにはいかない。その理由に納得がいかないのであるから、議論が平行線になる可能性がある。そういう場合、「時間の無駄」ということになって、社長のお怒りに繋がるのが常である。「互いに訳の分からんことばっかり言って、わしの時間を無駄にする気か?!」

そんな怒声が発っせられたら、会議はとんでもないことになる。

調査部はすかさず返答する。「今の営業部長のお話しはごもっともです。商圏の拡大、または制約については、現場をもう一度実査した上で、次回の会議までに結論を出し、補足をしたいと思います」。これで、会議は、何事もなかったように、再開する。

 

比較法に加えて、この会議での容赦のない論理対論理のやりとりこそ、マクドナルドの売上予測の精度を高くした本当の理由だと、私は今でも思っている。

手法は、店舗開発会議の売上予測についての議論、ということである。

 

 
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